2025年の夏も記録的な暑さとなりましたが、皆様、お変わりございませんでしょうか。
果樹園では、8月下旬には桃の収穫、発送が終わり、今は収穫後の薬剤防除、施肥、剪定など、来年の生産に備えた作業を進めています。並行して、りんごの管理を進めています。
りんごの樹下に梯子を立てて作業をしているときは、樹形のことを考えてしまいます。
現在、当園では、環境への適応性が高いと言われる喬木性の台木(マルバカイドウ)を中心に栽植しています。同時に、自分の年齢も考え、早く成木になるわい性台木も取り入れています。喬木の仕立て方(樹形)については、日本にりんご(西洋りんご)が導入された明治以降、長い年月をかけて先人たちが作り上げてきた「開心形」という樹形が一般的で、当園でもそれに倣っています。一方、わい性台木の仕立て方については多様化しており、それぞれの方法、樹形により、反収や作業効率、品質について、メリット/デメリットが指摘されています。
桃の剪定講習会の折、先生は「5尺の梯子で作業できる園地が、一番、効率がいい」とおっしゃっていました。りんごでもそれは言えるだろうと思い、当園では、出来るだけ、低い梯子で作業できるような樹形を目指し、かつ品質を上げるために生り枝を垂らしてきました(開心形で低樹高とし、下垂枝を使う剪定)。梯子を立て、作業しながら、この樹は理想とする樹形に近づいているだろうか?、作業しやすくなっているか?、病気はでていないか?(薬剤散布の死角はないか?)、そういったことを何気なく確認しています。
今夏は、良くない気象条件が重なり、りんごの葉が落ちてしまう褐斑病が多発しました。その対策として、りんごの枝と下草が触れ合わないように、また降雨後、葉がさっと乾く環境にするために、効率よく下草刈りができる樹形にしておく必要があると痛感しました。そこで、何年もかかってしまうけれども、これまでよりも高い位置に枝を配していこう(修正しよう)と考えています。
こんなことを考えながら、早生、中生のりんごの着色管理(葉摘み)を進めています。そして、こうしているうち、「つがる」の収穫期が近づいてきました。今シーズンもどうぞ、ふくわらびのりんごをよろしくお願いいたします。
最後になりましたが、まだまだ残暑厳しいと予報されています。また、夏の疲れもでてきます。体調を崩されたりされませんよう、くれぐれもご自愛ください。
桃の収穫、発送が終わりました
8月29日をもちまして、今シーズンの桃の収穫、発送が終了いたしました。ご利用いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
また、厳しい気象条件が続く中で最善の判断を心掛けましたが、至らぬ点、ご不満などをもあったかと存じます。心よりお詫び申し上げます。
りんごのサビ果と褐斑病、カメムシの発生‐お願い‐
先のお便りにも書きましたが、りんごの果皮にザラザラしたコルク状の物質が形成されるサビ果が多く発生しました。サビ果は、果実品質に問題はないものの、外観が劣り、商品価値を下げてしまいます。
さらに今年は、葉が早期に落葉してしまう、褐斑病が、「ふじ」などで多発しています。
また、当地では、桃の収穫期より、カメムシの発生が問題となっています。昨年に引き続き、りんごの吸汁被害が心配なところです。
今は、11月の収穫までの間に何ができるのか、りんごの品質を落とさないように、食べていただいて幸せな気分になるような果物にするために、今できることに取り組んでいます。
ただ、どうしても外観の悪さは残ってしまいます。ご自宅用の詰め合わせには、そうした果実(サビ果や腐りにつながらない痛みの果実)も混ざってしまいますが、どうぞご理解、ご容赦くださいますよう、お願い申し上げます。
りんごのご案内(9月15日頃からの発送予定です)
ふくわらびでは、有機質肥料を土づくりの基本とし、また農薬(化学合成農薬)の使用をできるだけ減らすように心がけています。
特別の農法の栽培ではありませんが、「一昔前の作り方」に似ています。当園の果物は「昔の味」がするとよく言われますが、こうした作り方による色や形、味の果実になっていると思います。
-9月-10月上旬のりんご-
9月は「つがる」や「つがる姫」(つがるの着色系統)が主にお届けする品種となります。いろいろな品種がありますが、この時期では、一番、味が安定していると思います。また「おぜの紅」「キュート」「トキ」「ひめかみ」などを少しずつ栽培し、品種詰め合わせ(混合)の箱にいれてます。(あくまで少量生産です。単品種でのご注文はお断りする場合もございます。)
つがる(あおり2号) つがるのオリジナル。
つがる姫 つがるの枝変わり。着色がよい。
おぜの紅 果汁多く食味良い。香気が多い。
キュート 黄色。硬く、甘味多いが、果汁少なめ。
トキ 黄色。果汁多く、梨に似た食感とも。
ひめかみ 朱赤色。やや酸が強い。
-りんごの規格/価格(2025年、税込価格、送料別)-
ご贈答用
5k箱 5,500円/3k箱 4,200円/2k箱 2,900円
ご自宅用(ご贈答用の規格に満たないもの)
5k箱 3,800円/3k箱 2,900円/2k箱 2,000円
※ご自宅用には、虫害果、病害果、サビ果などが含まれます。ご贈答、ギフトには向きません。予めご了承ください。
-箱のサイズ-
2kg箱:4〜9玉入り(1.7〜2kg見当)
3kg箱:6〜14玉入り(2.5〜3kg見当)
5kg箱:10〜22玉入り(4〜5kg見当)
‐りんごの着色管理について‐
この数年は、酷暑のため、果実の日焼けが懸念されます。また、できるだけ、収穫間際まで葉は残しておいた方が美味しいと言われます。そこで、葉摘みの時期を遅くし、程度を弱くしています。色むらなどありますが、ご理解ください。
-りんごを予冷しています-
当園では、一部の品種を除き、りんごは冷蔵しています。そして、発送する際に、冷蔵庫から出し、箱詰めしています。
りんごは冷えているため、りんごの表面に水滴がつきます。
-りんごは、できるだけ冷蔵保存をお願いします-
9月、10月のりんごは、あまり日持ちが良くありません。できるだけ、冷蔵庫(野菜庫など)での保存をお勧めします。
加工品ー桃ジャム、りんごジャム、できてきましたー
りんごや桃の美味しさが詰まっています。
りんごジュース(ストレート/すりおろし) 850円/1L
桃ジャム(なつおとめ) 470円/200g
桃の砂糖煮(川中島白桃) 570円/240g
りんごジャム(夏明) 470円/200g
りんごバター(ふじ) 550円/200g
りんごジャム(シナモン入り) 450円/200g
ご注文/お問い合わせ先
福蕨(ふくわらび)
509-3206 岐阜県高山市久々野町山梨88-14
TEL 0577-52-2494 / FAX 0577-52-2994
e-mail hukuwarabi@hidatakayama.ne.jp
url http://hukuwarabi.net