あと一週間で立秋とありますが、とてもそうは思えない暑い日々。あまりの暑さに、ぼんやりとしてしまうこともあり、周りにご迷惑をおかけしていないか、心配になる日々です。皆様、お変わりございませんでしょうか。
果樹園の様子を少しお伝えします。
この春、一本のりんごの樹の根元で、キジが抱卵していました。そこで、その樹の周りは草を刈らず、ちゃんと孵化するか、離れて見守ることにしました。それからしばらく後、畑で機械を操作していると、目の前に突然、親鳥(メス)と何匹ものヒナが現れました。びっくりし、慌ててエンジンを切ったのですが。親鳥はヒナたちを切り株に集めて、自分は変わった鳴き声を発しながら、ぴょんぴょんと別の方角に、あたかも人(敵)を誘導するかのように行動するのです。あの卵がちゃんと孵ったのがわかり、ほっとしつつ、無事に成長してくれることを祈るひと時でした。
冬になると、シカやカモシカ、ウサギが、リンゴの枝や芽を食べてしまいます。キツネやアナグマが家の周りをうろうろし、イノシシが畑を掘り起こします。桃が熟せばクマが食べにくる。いろいろな動物が行き来しています。そんな、山を切り開いて作られた果樹園ですが、今年もいろいろあり、作柄は芳しくありません。
春先、開花期に霜があったりと心配もしましたが、十分な着果量が確保でき、安心していました。しかし、6月中旬頃から、りんごのサビ果(果面障害)が目立ちはじめ、結果、多くの品種で発生が確認されました。何年かに一度は経験するこの症状について、農薬や肥料(葉面散布剤)の悪い影響なのかと心配になり、調べてみました。すると、2019年の、北海道の農業試験場の研究報告に、落花後の連続的な降雨により、「ゴールデンデリシャス」(りんごの品種名です)の類縁種ではサビ果が発生しやすくなること、そしてその原因が説明されていました。この現象ついて、その原因が明らかにされていたことに、感嘆してしまいました。
こうした研究や、先人たちの数え切れないほどの経験の蓄積が、今の日本の農産物を、この品質にまで押し上げているのだと、感じてしまいます。
さて、そろそろ桃の収穫が始まります。この桃も、どうしたら美味しい果実となるのか、まだまだ自分なりの答えを得るには至っておらず、未だ学びながら、試行錯誤を続けています。できるだけ多くの方に味わっていただければ幸いかと存じます。
今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
最後になりました、まだまだ暑さも続き、お疲れも出やすい時期かと思います。皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
後継者問題もあります
初夏の、学校がお休みの日、子供にりんごの摘果を手伝ってもらいました。りんごは、一つの花叢に5~6の花が咲きます。それら全てを実らすわけにはいかないので、一つだけ、よい果実を残す作業をしてもらいました。
いつもは本を読んでいる姿しか見せないのに、畑で頑張っている様子に、少し嬉しくなりました。ですが、休憩時間になると、「もう二度と、ここには戻ってこんでな!」と、手袋を投げつけて帰っていきました。(笑)
我が家も、多分に漏れず、後継者問題を抱えています。
そういえば、後継者育成の講習会では、「苦労している姿ではなく、仕事を楽しんでいる様子を見せないと、後継者はできない」と、言われるそうです。
作る過程も、出来上がった果実も、楽しんでいるのですが、人にそれを伝えるのは、難しそうです。
洋梨を伐採しました
これまで、オーロラ、コンフェレンスといった洋梨を若干量、栽培してきましたが、近年、枝枯れが止まらず、対処できなくなってきました。また、収穫後の追熟中に発病する「輪紋病」の被害が甚大となってきました。
そうしたことから、今春、洋梨はすべて、伐採しました。
こうしたわけで、生果販売はもとより、洋梨の加工品(ジャム)もご用意できません。どうぞご理解、ご容赦くださいますよう、お願い申し上げます。
ふくわらびのくだもの−桃のご案内(8月10日以降の発送予定です)-
ふくわらびでは、有機質肥料を用い、味の向上を目指しています。
さらに、病害虫防除では、可能な限り化学合成農薬を減らしています。除草剤を使わず草生栽培とし、有機農業で使用できる農薬(無機銅剤、水和硫黄剤、酸化亜鉛水和剤、納豆菌やスピノサドなど)を優先的に選択しています。
コストはかかりますが、安心、安全のためと考えています。
あかつき 8月中旬
なつおとめ 8月中下旬
紅錦香(くにか) 8月下旬 ※少量
川中島白桃 8月下旬
※価格等はお問い合わせください。
■お断り-小さな果樹園です-
受注、発送に関しましては、出来る限り、皆さまのご要望にお応えしたいと考えておりますが、何分、小さな果樹園です。生育状況によりましては、ご注文をお断りしたり、お届けが遅れたりなど、ご不便をおかけすることもあるかと存じます。また、期日指定もお答えすることは困難です。
どうぞご理解とご容赦のほど、よろしくお願いいたします。
りんごジュース、ジャム、在庫ございます
この時期はジュースやジャムなどをお届けしています。
果物の味がぎゅっと詰まっていて、皆さんに味わっていただければ、嬉しいです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
りんごジュース(すりおろし果肉入り) 850円/1L
りんごジュース(ストレートタイプ) 850円/1L
りんごバタージャム(ふじ) 550円/200g
シナモン香るりんごジャム 450円/200g
■お届けの詰め合わせ例
りんごジュース6本入り(5,100円)/3本入り(2,550円)
ジャム6瓶入り(2,700円)/3瓶入り(1,350円)
※ジュースとジャムの同梱もいたします。お問合せ下さい。
ご注文/お問い合わせ先
福蕨(ふくわらび)
509-3206 岐阜県高山市久々野町山梨88-14
TEL 0577-52-2494 / FAX 0577-52-2994
e-mail hukuwarabi@hidatakayama.ne.jp
url http://hukuwarabi.net