長く、厳しかった梅雨が明け、暑い日が続いておりますが、皆様、お変わりございませんでしょうか。
この暑さの中、当地でも桃の季節が始まりつつあります。ふくわらびでも少しばかりですが、桃を植えており、いつもお盆前後が収穫・発送の始まりとなります。
今年の梅雨は、当地でも記録的な降水量で、梅雨入りから明けるまでの間、庭先のバケツには1800mmほどの水がたまりました。連日の雨に、圃場のあちこちに水がたまり、ぬかるみ、こんなこと、桃に良いわけがありません。(ブルーベリーは、もう使い物にはなりませんでした。)根は傷み、来年、枯れてしまわないか不安になりますし、多少の雨でも味が落ちないような品種構成や栽培を心掛けてはいますが、さすがにこれでは、果実は大きくなっても味はどうだか、心配ばかりでした。
今、照り付ける太陽が、地面を乾かし、軟弱だった葉に力を与えてくれます。これから10日ほど晴天が続けば、桃の味がぐっとよくなるだろうと期待しています。
ところでこの桃ですが、生育期中に果実袋を掛ける必要があります(果面保護、防虫として)。当園ではこれまで、白い袋を収穫までかけたままにしておきました。こうすることで(着色は劣りますが)、薬剤散布の回数を減らすことができました。しかし、品種によってはうまく完熟していない、品種の特徴がでていないような気がしていました。
そこで昨年、紅錦香(くにか)に二重袋を用いました。結果、さして問題もなかったので、今年はさらになつおとめにも二重袋を掛けました(除袋後は、有機農業で使える農薬を散布します)。また、あかつきには、同じような白い袋でも、果物が大きくなると自然と底が開いてくる袋にしました。川中島白桃やまどかは従来通りの白い袋。
いろいろと試してみて、品種それぞれの特徴が上手く引き出せるとよいな、と思っています。
心配と、期待と、いろいろ思いながら収穫前の最後の管理(最後の摘果や支柱など)をしています。
まもなく桃が、そして9月になるとりんごの収穫が始まります。今シーズンもどうぞ、ふくわらびのくだものをよろしくお願い致します。
最後になりましたが、厳しい暑さが続きそうです。くれぐれも自愛ください。
りんごの黒星病とボルドー液
りんごに「黒星病」という病気があります。数年前まで、ある系統の薬剤で防除できていたのですが、その薬剤への耐性菌が出現し、全国的にも大変な問題となっています。
黒星病の防除で大切なのは、開花前から落花後。さらに最近は、開花の10日ほど前の防除が重要ではないかと言われています。
そこで当園でも、その時期に化学合成農薬を散布するようにしました。
しかし、化学合成農薬の散布回数が増えるのは嫌なので(これまではこの時期のボルドー液散布は言われていなかったのですが)、そのタイミングでボルドー液を散布してみてはどうだろう?と、ふと思い立ちました。3年前、当園で、青森県から購入した苗木に「黒星病」がでた時、農薬屋さんに相談したら、「もう、ボルドー液しか効かないと思う。」ということを言われましたし。
そこで、薬害などが生じないか、園地の一割ほどで、試験的に散布してみました。結果、大丈夫そう。
今になって調べてみると、ボルドー液を作っているメーカーでも、新規情報として、その時期の散布を推奨していました。効果も確かな様子。
ということで、来春からは、開花前にボルドー液を散布することにします。
これで化学合成農薬の使用を1剤減らせるので、ちょっと、嬉しいです。
ドラッグストアで買った輸入りんご
先日、近くにあるドラッグストアに買い物に行った折り、りんごが並んでいました。ニュージーランド産のJAZZという品種。名前は聞いていましたが、実際に目にするのは初めてでした。
たまたまか、そういうものなのか、手にしたものは小粒の、一つが160~180グラム程度のもの。とりあえず一袋買って、みんなで試食してみました。
スマートフレッシュという鮮度保持剤を処理してあると思われますが、それでも硬めの肉質に、ほどよい味のバランス。
日本でりんごが品薄になったこの季節だからこそ美味しく感じられるのかもしれませんが、それでもこれだけの味のものが輸入されているということに、驚きと脅威を感じてしまいました。
そして、りんごの季節が待ち遠しく感じられるのでした。
お願いー新型コロナウイルス感染症対策ー
とうとう、飛騨地域でも新型コロナウイルス感染症患者が発生しました。今後の感染拡大が懸念されます。
当園は、小規模な家族経営ですので、感染対策も尽くせるかどうか、定かではありません。(消毒液やマスクは準備しておりますが。)
どうぞご注文につきましては、可能な限り、お電話やファックス、メールにてお願いいたします。