_果樹園の記録

2010年の桃を振り返る(2010.09.24)

桃の収穫/出荷が終わり、秋期剪定も終えたところで、今日は施肥を行いました。

昨年、大藤流の講師の方が当地・久々野の土壌を観て、「この地域は固い土なので、ゆっくりと育てれることで、地上部と地下部のバランスが取れ、胴枯様症状の発生は起こらなくなるかもしれない。」と指示されたことを思い出しました。
窒素成分でいえばそう多くもない有機質肥料を、まだ暖かさが残り、よく分解されるであろう今の時期に撒きました。
もう、ずっと、このように行っています。

秋期剪定、施肥と、新年度が始まったところで、2010年の桃を少し、振り返ってメモしておきたいと思います。


重ねての修正摘果

収穫時にはこのように、たわわに実るわけですが、そこへ行くまでの過程のこと。

本年は春から、大藤流の栽培方法を学ばせてもらいました。
そこで学んだことの一つに、収穫10日〜2週間前の修正摘果があります。
最後まで、品質を揃える、という目的のために、大きすぎるもの、小さすぎるものを摘果します。
そうすると、全体に一段階上の品質になる、とのこと。
で、馬鹿正直にやってみました。

袋に触るか否かの、小さな果実は摘み取ります。
また、最後には大きくなりそうなもの(平均から外れて大きすぎるもの)も摘み取ります。

一本あたり、コンテナ一つぐらい、と講師の方はおっしゃいましたが、どうもそれぐらいのようです。

この結果、確かに収穫時、品質が揃ったように感じました。
収穫が楽になりましたし。
良いことを学ばせてもらいました。

昔、岐阜の柿生産者に見学に行った者が、収穫間近でありながらも、地面に敷いたほどに摘果しているのを見て驚いた、という話を聞いたことがあります。
また、青森県のりんご生産者にも、遅くまで摘果に入り、品質を揃える方がおられるとか。
最後まで品質を揃えること、向上させること。
これは、いろいろな作目に共通する事項のようです。

収穫前の落果/病害果

今年は、梅雨やお盆前後の大雨はあったものの、通しては晴天が多かったので、病気の心配を他所にやっておりました。
しかし、実際に収穫間近になると、ぽとぽとと落ちていきます。
『まどか』が。

拾ってみると、ほぞの辺りがどうも腐っているよう。

ホモプシス腐敗菌に感染したものもありました。

これらは、拾ってやコンポストに集めましたが。

どうも『まどか』は、今の防除暦では無理っぽいですね。
早く、他の品種を探さないといけません。

品種更新

当園では、苗木カタログでまだ作ったことが無い品種を見ると、思わず買ってしまう人がいます。
植えてみて、食べてみる。
先ず大事なところは、当園の防除暦(薬剤散布)でも栽培可能かどうかという点。
例えば、紅錦香や川中島白桃は(有袋栽培であれば)、2ヶ月近く薬剤散布しなくても、収穫物が得られます。
しかし、『ゆうぞら』系統は、ちょっと疑問が残りました。(『ゆうぞら』と『美月』を植えています。)

また、作りたくなる味かどうか、ということも、大きな判断材料となります。
今年、食べてみて良かったのは、『なつおとめ』と『ハネージュ』。

『なつおとめ』は、随分、前に発表された品種ですが、何故か作ってきませんでした。
そこで、2年ほど前に買ってみました。

ですから、まだ、これほどの小さな(↓)樹です。

そんな小さな樹の初生りですが。
果重を測ると、300g弱。(国のデータよりも期待できそうです。)
さほど大きくないのですが、ということは、比重が高いのか。
ずしっときます。

水に浮かべてみると、、、おぉっ!沈む!

先日、水に沈むと糖度が高い証拠だとありましたが、単に比重が高いわけで、それには渋みも含まれるでしょう?と思ったりしたのですが。
でも、沈むとやっぱり、面白いですね。

『ハネージュ』は、美味しかったのですが、写真を取り忘れてました。
でも、毛がないのに桃の味、しかも甘い!ということで、伐られずに残りそうです。


それにしても、今夏は暑かったですね。
「山の上は涼しいのでしょう?」と聞かれたりもしますが。
軒先の温度計は、40度を上回ってました。照り返しがあるからでしょうけれども。

これだけ暑かった分、桃の肩の部分が日焼けしたり、蜜症状があったりと、糖度が上がった反面、上手くいかなかったことも。
自然はなかなか、思うようには作らせてくれません。
難しいものです。