_果樹園の記録

レッドゴールドの摘果(2010.07.30)

りんごの仕上げ摘果が終わってほっとしたのも束の間、見直し摘果を行っています。
見直し摘果では、取りこぼしや病害虫の被害果、小玉果などを取り除いていきます。
中でも、レッドゴールドの芯カビ病被害果を摘む作業は、なかなかに手間がかかります。


厚い仕上げ摘果

リンゴは、一つの果実を生らせるために、おおよそ60〜75枚の葉を必要とします。摘花/摘果は、葉果比を適正にする作業であり、3〜5頂芽に1果まで果実を減らします。
しかし、当園の、レッドゴールドの仕上げ摘果が終わった状態を見ると、かなり厚い状態となっています。(厚いとは、摘果が弱い、葉に対し果物の割合が高い状態です。)
およそ、最終的な着果量の倍ほどの数を着けています。(下の写真)
これは、レッドゴールドの芯カビ病にかかりやすい性質に寄るものです。

(仕上げ摘果終了時)

芯カビ病の被害果

現在、見直し摘果に入っていますが、通常の果実は、大概は緑色、時にかすかに日焼けした色、といった外観です。

しかし、時に下のように、明らかに完熟期のような色をしている果実があります。
割ってみると、芯が既に腐りかけています。これが芯カビ病。

 

中には、少しだけ紅い筋が入っただけのものもあります。
見落としてしまいそうなものですが、通常の日焼けとは異なる、どちらかといえば鮮やかな紅色で、これは怪しい?と思って摘みました。
中身は、やはり、芯カビ病に罹病していました。

 

この作業、8月はお盆過ぎには、パートの方にもお願いしていますが。
どうして被害果であるとわかるようになるのか、上手く説明できません。
果皮と果肉の被害状況を幾つも見ている内に、どうにかして「他と違う」という情報を知覚できるようになるようです。

回数重ねる見直し摘果

隔年結果を防ぎ、より高品質な果実を得るためには、少しでも早く、最終的な着果量にすることが求められます。
同じように芯カビ病に罹病性の品種でも、シナノスイートのように大玉でも良品質のものになるのであれば、早々に最終的な着果量にし、8月下旬に、芯カビ病の被害果を摘果すれば大丈夫だと考えています。
しかし、レッドゴールドは果肉が軟化しやすい品種であることから、最終的な着果量を多くし、小玉でかちっとした果実に仕上げるようにしています。となれば、尚更、樹勢が弱らないように、また果実が成熟するためには、少しでも早く、最終的な着果量にすることが望ましいと思われます。
ところが、芯カビ病に罹病しやすいことから、当初は非常に多くの果実を着果させています。つまり、芯カビ病の被害果を取り除いた数が、最終的な着果量となるようにしています。
それでも、樹勢の維持や果実の成熟を鑑みた結果、見直し摘果の回数を重ねるようにしています。
一週間間隔で数回、芯カビ病の被害果を摘み取っていき、最終的に(9月ぐらいに)、3〜4頂芽に1果になるようにします。


当園の看板品種であり続けたレッドゴールド。
今でも、レッドゴールドの季節になると、忘れずお問い合わせ下さる方がいらっしゃいます。
そうした声に支えられて、この品種に限っては、手間でありながらも作り続けています。
でも時々、「芯カビ病の特効薬はないものか?」と希望します。(あれば、消えた品種「北斗」も、復活するでしょう。)