_果樹園の記録

施肥を済ませました(2009.12.07)

収穫を終え、果樹園はすっかり寂しい様相となりました。冷蔵庫に詰まってるふじを横目に、今日は、冬に入る前のひと仕事、施肥を済ませました。(当園で使用している肥料の性質を鑑みれば、もう少し、暖かい時期に施肥する方がよいとは思っているのですが、肥料のニオイが果実に移るのは避けたいので、収穫が終わった今の時期に行っています。)
樹が落ち着いているように思われるので、来シーズンは、窒素成分を若干増やしました。(それでも、地域慣行の半分程度ですが。)


肥料をブレンドする

当園では、陸海の、さまざまな動植物を材料にして作った有機質肥料を施しています。窒素やリン酸などの肥料成分を目的としたものに加え、微生物相改良資材やマグネシウムなどを今の時期に施肥しています。
業者に委託し、全てをブレンドした状態のもの(一発肥料)を作ってもらうことも可能です。しかし、異なる業者の肥料を組み合わせたり、園地の状況により施す内容を変えたり、あるいは成分によっては施肥の時期をずらしたりもします。そこで、当園では、できるだけ素材に近いものを購入し、施肥するようにしています。
以前は、素材ごとにバケツに入れて施肥していました。でも、できれば全てをブレンドし、短時間に施肥してしまいたいものです。
そんなときに役に立つのが下(↓)の機械。

いろいろな肥料を、大きな攪拌機で混和し、また散布もしてくれる優れもの。10アール(1,000平方メートル)あたり、15分ほどで散布できます。


様々な肥料

肥料にはいろいろなものがあり、一概に「有機質肥料」といっても、素材も異なれば、価格幅も(20kg1袋で)数百円のものから数千円のものまでと、実に様々です。この違いについて、なかなか言葉足らずな面もあり、説明しにくいように感じていました。
先日、ホームセンターで、ちらっと園芸コーナーを覗いたところ、奥の方に、いかにも良さそうに思える肥料が置いてありました。材料が良さそうならば、お値段もそれなり。そこで、よくよく「生産業者保証票」を読んでみると、実は実は当園もお世話になっている会社が製造したものでした。
おそらく、ホームセンターが、家庭菜園というよりはむしろ、生産者(専門家)をターゲットに、これまで農協や生産者を相手にしている業者が担ってきた肥料販売部門に力を入れるようになってきた、ということだと思われます。しかしこのことは、家庭菜園においても、いろいろな肥料が選べるようになってきたことを示しています。
家庭菜園においては、「無農薬」ということ、つまり「安全性」に多くの関心が集まっているように感じていました。しかし今後は、「安全性」や「機能性」に加え、消費者の皆さんの体験に基づいた、「味」と肥料の関係についての理解と、そして要求が深まることが予感されるのでした。


肥料を選ぶこと

肥料を選ぶことは、なかなか容易ではありません。現在、継続して使っている肥料もあります。しかし、よりよい肥料、病気で落葉する事態となっても味がさほどに落ちないような、そんな理想的な肥料がないものか、そんなことを考え、寄り道してしまうこともしばしばあります。
新しく商品化されたものが必ずしも、過去のものに比べ、良いものなのか、あるいは値段がはるから有効か、といえば、そうとも限らず。ある商品化された「苦土(マグネシウム)」肥料(有機JASにも認定されたもの)を施肥したところ、ある特定の桃に苦みが出るようになり、収穫物を全て破棄せざるを得なくなったこともあります。(不足すれば欠乏症が出ますが、過ぎたるは、まさしく読んで字のごとし、といったところでしょうか。)
肥料をブレンドする時は、(失敗しないだろうか?不足しないだろうか?多すぎないか?)と緊張し、人に喜んでもらえるものになるように願う瞬間です。