_果樹園の記録

降霜の後 花そう摘花(2009.05.11)

5月10日、当園の「ふじ」の花が満開となりました。桃の開花が例年に比べて早かったのに対し、りんごの開花は平年並みとなりました。

開花に前後し、随時、摘花や人工授粉を進めます。本年は霜害が見受けられることもあって、例年とは少し、勝手が違う作業となりました。


「ふじ」は、その十分な果実肥大に、1果につき7〜8個の種が入る必要があるとされます。そのため、授粉が重要になってきます。ミツバチなどの訪花昆虫の放飼と併用し、弱い花芽には人工授粉を行うことが推奨されています。
本年は特に霜害の恐れがあったため、品種の配植の関係から、果形が揃い難いと思われる箇所については、中心花が開いた時と、側花が開いた時の2回の授粉としました。(↓写真;2回目の授粉の様子)


現在、「花そう摘花」(実を生らせない花を株ごと取る、摘花の方法)を行っています。
過剰着果、開花した花の数だけ着果させることは、植物ホルモンの分泌の関係から、樹勢を変え、隔年結果を引き起こす原因とされます。そこで、早期に着果量を管理していく観点から、蕾や花の段階で摘み取っていくとよいといいます。
摘花には、「花そう摘花」と、中心花だけを残して側花を摘む「一輪摘花」があります。
中心の花が一番勢いがあり、立派な果実になるとされます。

しかし、全ての花が順調に育つというわけにはいきません。凍霜害で雌しべが痛み、授粉しない恐れがあります。以前、「一輪摘花」を取り入れた際、霜害や虫害により、一果も着けなかった枝が見受けられるという、苦い経験をしました。そこで、霜害の恐れがある地域で薦められる「花そう摘花」を取り入れています。


もうしばらくして、果形がはっきりしてきたら、株の中で果形の良いものを残す摘果作業に移ります。
これらの作業を、例年、6月10日までに行っています。
昨年は、天候が良く、霜害の恐れもなかったので、石灰硫黄合剤を用いての薬剤摘花(一輪摘果)を行いましたが、本年は躊躇しました。ですから、もう少し、長くかかるかも知れません。