_季節のご挨拶>2017年1月

寒中御見舞申し上げます(2017.01.11)

果樹園に雪がない、暖かい新年の始まりとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2016年を振り返れば、春の訪れ早く、秋はいつまで暖かい年でした。早くに動き出したりんごの花芽は、霜の晩に凍ってしまいました。また秋の異常な高温と多雨は、りんごの収穫の時期を遅らせたり、あるいは品質を不安定なものにしました。いつもと違うことがいろいろとあり、その都度、どうしたらよいのか、その対策に悩ましいことが多い年でした。
しかし、なんとか果実を収穫し終え、皆様にお届けすることができました。そして、新しいシーズンに向けた仕事を始めることができました。これも偏に皆様のお陰と、心より感謝申し上げます。

果樹園では、今、冷蔵庫に貯蔵してあるりんごの発送と並行して、整枝・剪定を始めつつあります。先ずは間伐を進めたり、せっかく雪がないものだから園地を改造したり。
これらの作業は、農薬を減らせることと同時に、美味しくなるような園地を、樹を常に思い描きながら行っています。例えば、樹や枝が混み過ぎていると、病害虫の発生も多くなるし、また日照条件や風通しが悪くなり、味も落ちる、というように。あるいは、どういった枝に美味しい果実がなるのか、とか。

ところで、昨年の暮れ、「普段、りんごを好んで食べない子も喜んで食べてくれる」とか「りんご嫌いだった子が食べれるようになった」といったお話をお寄せいただきました。また、お子さんが描いた絵を送ってくださった方も。
減化学合成農薬に取り組めば、美味しい年もあるし、品質に不安の残る年もあります。例えば病害虫が発生し、葉が落ちれば、品質は落ちます。何故かわかりませんが、化学肥料を用いた方が作物の糖度は上がりやすいようです。信じる気持ちと不安を常に持ち合わせながら、りんごを作っています。
皆様のお声は、単純に嬉しく、励まされます。そして、できるだけ多くの人が幸せな気持ちになれるようなりんごづくりに取り組んでいきたい、そう思いながら今日も園地に出ます。

これを書いていると、外は白く、りんごの樹に雪が積もり始めました。これから1週間ほどは雪が続くようです。ようやく冬本番というところでしょうか。
体調を崩したりされませんよう、くれぐれもご自愛下さい。


青/黄りんごを更新しています−「HFF63」−

近年、青/黄りんごのご要望が多くなっていると、昨春も書きましたが。

昨年もまた一つ、試作品種が初生りしました。
まだ「HFF63」という系統番号しかついていない品種で、苗木に2玉だけ実りました。カタログには「パインのようなさわやかな甘味」「王林に代わる品種として期待」と書かれており、好みの分かれる王林に代わるとはどういった品種なのか、よく分からなかったので、数年前、1本だけ買いました。
切ってみると、蜜がしっかりと入り、糖度もあり、果肉もしっかりしている。
「ぐんま名月の次はこれにしよう!」と思うほどに、驚きました。

また、「スイートメロディ」「キュート」という黄色い品種の、味がよさを再発見し、これも苗木を用意することにしました。

こんなふうに、植えたい、育てたい品種が、次から次へとでてきて、しかし園地も労力も限られており、さてどの樹を伐りましょう。
ところで、今、買った苗木が育ち、実らせ、皆さんに果実をお届けできるようになるまで、5年ぐらい。どうぞ気長にお待ち下さい。


りんご生産の先達

りんごの剪定の季節となりました。剪定を始める前に、『せん定を科学する』という本を開く習慣になっていますが、著者の菊池卓郎氏の祖父は「青森県リンゴの開祖」と呼ばれる菊池楯衛氏。「ふじ」の話を読んでいたときに、ふと楯衛氏の名前が目にとまり、興味が沸き、楯衛氏始め先達に関する記述を再読しました。

楯衛氏(1846〜1918)は、りんご栽培をしたい人に苗木を実費分与し、また接木方法を伝授したといいます。また苗木販売の店舗の一角に農書閲覧所を開設し、人々の勉強を助けたとか。「新しいものへの絶えざる好奇心。自分で覚えたことを他人に伝えずにおれない開放性。カネの欲よりも名誉を重んじる心のありよう。」典型的な津軽衆だったそうです。

リンゴ生産者であれば誰もがその名を知る斉藤昌美氏(1918〜1991)は、りんご生産者は時代に即応した品種を育成、生産することが大切で、そのためには「高接ぎ更新」を完成させることが必要だと考えました。そして、当時(昭和20年代)、その障壁となっていた「高接ぎ病」(接ぎ木すると、樹が枯れてしまう病気)に挑みました。その頃のことを後に、「木いじくり(接ぎ木のこと)はカマドケシ(財産を失う意味)」などとかげ口をいわれても、何の反論もできなかっただけにとてもつらかった。」しかし「どんな方法でもいいからとにかくりんごの木が助かること、そうすれば生産者も救われる。だから周囲の雑音には耳をかさず、自分自身だけを、りんごの木だけを信じてがんばってきた」と書いておられます。
また、昭和50年代には、将来、りんご価格が下落しても生産者がやっていけるように、生産量が上がる「ふじ」の剪定技術(玉すだれ剪定)を考案し、普及を目指された。
氏は、考案された接ぎ木技術や整枝・剪定技術を農業雑誌で公開され、それは今でもりんご生産者の支えとなっています。

長野県の故・波多腰邦男氏(1920生)は、日本の気候、風土になじまなかったわい性台木の問題を解決し、日本にわい化栽培を根付かせました。先生のアドバイスでレッドゴールドが安定して生産できるようになったりと、当園にとっても大恩ある方です。先生はとても気さくで、いろいろなことをお話しくださる方でした。そんな波多腰氏のもとには全国から様々な人と情報が集まり、そして先生のところへ行けば新しい情報がもらえる、そんな場所でした。

今、私が、こうしてりんごをつくることができるのは多くの先達の才能、努力、そしてその人間性のおかげと、感謝と尊敬の念にたえません。


ふくわらびのくだもの−通販のご案内

りんご「ふじ」

ご自宅用(13〜18玉入り) 3,200〜2,700円/5k箱
ご自宅用(9〜12玉入り) 2,400〜2,000円/3k箱

※ご贈答用も、若干量でしたらご用意できます。
※大きいサイズの果実から、順次、出荷いたします。

−貯蔵りんごについてお願い−

りんごは蜜入りを確認してから収穫していますが、この時期になりますと蜜が散ってしまい、見えにくくなります。

収穫から時間が経ちますと、どうしても内部の傷み(内部褐変)が進みます。故障果を除く努力しておりますが、何分、外観からは傷みが判断できません。混入する可能性もございますが、ご容赦下さい。故障果が目立ちましたら、連絡の上、ご返送下さい。

□りんごの保存方法
りんごは、温度の変化を受けたり、暖かいところに置かれると、急速に鮮度が失われます。袋に入れ、冷蔵庫(0℃ないし少し高め)に入れるなどして頂くと、貯蔵性があがります。

加工品

りんごジュース

すりおろし果肉入り(720円/1L)
ストレートタイプ(720円/1L)

ジャム

りんご(ふじ+陸奥)(410円/200g)
ブルーベリージャム(720円/200g)
桃ジャム(410円/200g)

※今シーズンの桃ジャムは、有機粗糖、レモン果汁を使用しています。

送料

送付先1箇所につき、1箱700円、2箱800円、3箱以上1,000円。

その他

熨斗等を御入り用の方はどうぞその旨、お知らせ下さい。


ご注文/お問い合わせ先

ご来園や、くだもの、ジュース、ジャム等のお問い合わせ、ご注文は、下記までご連絡下さい。
また、近くにお越しの際は、是非、お立ち寄り下さい。園主が果樹園をご案内いたします。

福蕨(ふくわらび)
509-3206 岐阜県高山市久々野町山梨88-14
TEL 0577-52-2494 / FAX 0577-52-2994
e-mail hukuwarabi@hidatakayama.ne.jp
url http://hukuwarabi.net

ご注文承り書(FAXならびに郵便でのご注文にお使い下さい)

*お願い*

当園は、果樹園での販売、いわゆる庭売りはしておりません。
ご来園にて購入をご希望の方は、予めご連絡を下さいますよう、お願い申し上げます。